夏の長雨___1

◉aug.7___aug.13

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常々、住まいの近くに緑がないことを憂いていたのだが、徒歩5分エリアに、

品揃えの良い本屋さん<=千種正文館>と良質な映画が上映されるミニシアタ

ー<=シネマテーク>があれば、それで十分贅沢なのではと。

 

盆の入り。うっかりするとすぐ忘れている。毎年この3日間だけは、生者の論

理で生きるまいとおもうのだが。雨足の様子を見ながらお供えの花を買いに行

こう。

 

知人より精神に変調をきたした人の事例を聞き、高村光太郎による智恵子の手

記を読む。智恵子は社交下手で内面への探求が厳しかったようだ。また光太郎

にとって彼女は心の支えであったことが分かる。終戦の年末には、岩手=花巻

の粗末な小屋でひとり隠遁生活に入ってしまう。aug.13

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雨が止んでいるならともかく、乗り換えの駅で傘を忘れてしまった。最近は、

ほんとに自分が信用できない。

 

バドミントンのフクヒロペアの廣田選手やオリンピック選考漏れした女子バレ

ーの長岡選手。共通する怪我の要因、膝十字靭帯についてリサーチ中。ふだん

意識していないが、膝関節の要であることはまちがいない。

 

室温26°。ひさしぶりにエアコンをかけようかどうしようかという選択はない。

友人からのお土産の安倍川餅を摘みながら珈琲タイム。aug.12

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内田樹は、20才代の半ば3年かけて小津映画をすべて見たと云ふ。当時の若

者がそうであったように、小津作品を古臭いホームドラマとして疎んじていた

のだが、偶々TVで流れていた《お早う》に釘付けになったと云ふのがきっかけ

とのこと。

 

内田樹《街場の芸術論》にて小津論を読む。いままで語られることがなかった

小津のエスプリが綴られている。戦中、参謀本部に戦意高揚映画を依頼されて

シンガポールに派遣されたそうだが、なにも撮らず、ひたすら押収したアメリ

カ映画を見ていたらしい。aug.10

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《キネマの天地》志村けんから沢田研二に変わったが、楽しみだ。なんでも蒲

田時代の撮影所が舞台で、小津や清水宏らしき人物が登場すると云う。それに

しても山田洋次監督、今年90才!元気である。aug.7

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