◉jul.8___jul.13
ひさしぶりに、某シネマサロンからエッセイの依頼をいただいた。20年前、こ
の会報に寄稿することが貴重な文筆のトレーニングの場だった。
今年度初回の《時空間デザイン》講義はうまくいった。扱うテーマはおなじで
も、慣れてくると準備を怠る。理解を促すためのエピソードの挿入や全体の流
れ。学生の反応に対するリアクションなど講義はナマモノであることを実感す
る。jul.13
パフォーミングレクチャーをするにあたって避けて通れないのが、自我と他我
の問題である。よく参考にしているのが、伊丹十三+岸田秀共著《保育器の中
の大人》わかりやすい精神分析論として未だ活用大である。
モード夜間の時空間デザイン講義<平たく云うとパフォーミングレクチャー>
が始まる。こちらは、専攻を超えた選択制コースの精鋭部隊なので、やる気満
々の受講生たちということもありタノシミ。
最終日に水谷一子さんの展覧会を覗く。次から次へと知人がやってきては話し
込む。あてる光の角度で壁に映り込むシルウェットが変わる。舞台美術向きだ
な〜と未来の作品構想が浮かぶ瞬間。それにしても、駆け込み観覧ってのが多
いんですね。jul.12
ことばの表現が上手い人は、私の5倍は喋っている。それを見習おうとすれば、
余計なことが紛れてしまい、かえって迷路にはまり込む。口下手流伝達力を磨
くべしということなのだろう。
今日の講義は疲れた。ことばで表現するのが苦手でダンスの道に行き着いたと
おもうのだが、理解力の乏しい学生に限ってことばを求めたがる。つまりは、
ことばを超えた領域があるということをいちばん伝えたいのだが。jul.9
蘭の会に行く。といってもお花の品評会ではない。数年前に閉店したレトロカ
フェの名店がなくなってしまうのを見かねて、お隣のお花屋さんが復活させた
希少な例。こんな継承のあり方があることが好ましい。jul.8